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麻雀「鳴く」デメリットとリーチ判断|初心者が迷う2つの分岐

ルールを覚えて何を切るかも分かってきたのに、まだ手が止まる場所が2つあります。テンパイしたときにリーチするかと、相手の捨て牌を鳴くかです。とくに鳴きは「速くなる」とだけ教わって、失うものを教わらないまま卓に着く人が多い。この記事は鳴くデメリットを4つに分けて数え、鳴いていい条件を3つに絞るところまでやります。

Q. 麻雀で「鳴く」デメリットは何ですか?

  1. 門前の役がまるごと消える(リーチ・一発・裏ドラを同時に失う)
  2. 役の翻が下がる(食い下がり。ホンイツは3翻→2翻)
  3. 手の内が読まれる(欲しい牌が最後まで出てこなくなる)
  4. 守りにくくなる(手牌が減り、降りる余地が消える)

鳴いていいのは「役が残る・シャンテンが減る・打点が見合う」の3つを全部満たすときだけです(→3つの門)。1つでも欠けたら鳴きません。

この記事の前提ルール:日本で一般的な4人打ちのリーチ麻雀で、クイタン(鳴いたタンヤオ)あり・後付けありのいわゆる「アリアリ」ルールを前提にしています。Mリーグや主要なネット麻雀もおおむねこの設定です。ナシナシルールの卓では鳴きの判断が大きく変わるので、座る前にひとこと確認してください。一発・裏ドラの有無も採用ルールによります。
なお雀トレは麻雀のルールと戦術を学ぶための無料の学習ツールで、現金・賭け金は一切扱いません。

第1部:リーチするかどうか

基本方針は「テンパイしたらリーチ」

初心者のうちは、これで構いません。理由は3つあります。

  1. 点が伸びる:リーチ1翻に加えて、一発と裏ドラのチャンスが乗る。1000点の手が、あがってみたら5200点になることが普通にあります(※一発・裏ドラを採用している卓の場合)
  2. 相手が降りる:リーチが入ると、他家は危険な牌を止めます。結果として自分があがりやすくなります
  3. 迷わなくて済む:リーチ後は引いた牌をそのまま捨てるだけ。判断の負荷が消えて、他家の動きを見る余裕が生まれます

リーチ棒の1000点が惜しくてダマ(黙聴=リーチせずテンパイ)にする人が多いのですが、初心者のうちはリーチの得のほうが大きい場面が圧倒的に多いです。まず「テンパイ=リーチ」を体に入れて、例外を後から足していくのが順番として正しいです。

図解:リーチをやめる分かれ道は3つだけ

テンパイした ① 自分の捨て牌にアガリ牌がある? いいえ ② 他家がリーチ済みで自分は安手? いいえ ③ あがれば着順が確定する場面? いいえ → リーチする
図1 ①〜③のどれかに「はい」が付いたときだけ、リーチをやめる候補になります。逆に言えば、それ以外は全部リーチ。長考の対象は「リーチしていいか」ではなく「テンパイしたか」だけです。

リーチを見送る候補になる場面

場面考え方
フリテンになっている自分の捨て牌にアガリ牌があるとロンできません(ツモはできます)。リーチの効果が半減するうえ、リーチ後は待ちを変えられないので、初心者はダマにして手替わりを待つのが無難です
すでに十分な打点があり
待ちが良い
鳴かずに高い役が確定している手なら、ダマでも点は足ります。ただし判断が難しいので、慣れるまでは曲げてしまって構いません
他家がすでにリーチしていて
自分の手が安い
安手で押すと放銃のリスクが上回ることがあります。降りるという選択肢を思い出す場面です
オーラスで着順条件を
満たしている
あと1000点あがれば順位が確定するような場面では、確実にあがることが優先。ここはルールというより状況判断です

ダマにするなら「何を待つか」を先に決める

ダマを選ぶこと自体は悪くありません。問題は、リーチ棒が惜しいという理由だけでダマにして、そのまま何も起きずに流局する形です。ダマにするときは「この牌を引いたら曲げる」「この形になったら曲げる」という条件を、その場で1つ決めてください。条件を決めずにダマにした手は、たいてい最後まで曲げられずに終わります。決めておけば、次の巡目からは引いた牌を条件に照らすだけで済み、判断の回数がぐっと減ります。

第2部:鳴く(ポン・チー)デメリットは4つ

鳴く=手牌の一部を公開して面子を作ることです。手は速くなります。速くなる代わりに失うものが4つあり、初心者が事故るのはほぼ全部この4つのどれかです。

デメリット1:門前の役がまるごと消える

リーチ・メンゼンツモ・ピンフ・一盃口・七対子は、1回でも鳴くと付きません。ここでいちばん重いのはリーチが消えることです。リーチが消えるということは、一発と裏ドラも同時に消えるということで、実際には1翻ではなく打点の期待値をまとめて失っています。「鳴いたら1翻損する」という覚え方だと、この重さを取りこぼします。

デメリット2:役の翻が下がる(食い下がり)

ホンイツ・チンイツ・三色同順・一気通貫・チャンタは、鳴いても使えますが1翻下がります。狙っていた手が、鳴いた瞬間に一段安くなるということです。

門前 鳴くと ホンイツ 3翻 2翻 チンイツ 6翻 5翻 一気通貫 2翻 1翻 三色同順 2翻 1翻
図2 食い下がりの実体。※翻数は一般的なルールでの値で、採用ルールによって差があります。チャンタも同様に2翻から1翻へ下がります。一方でタンヤオ・役牌・対々和は下がりません。

デメリット3:手の内が読まれる

公開された面子は、そのまま相手への情報になります。索子ばかり鳴いていればホンイツを警戒され、狙っている色が絞られて、必要な牌が最後まで出てきません。門前なら出ていたはずの牌が止まる、という形で損をします。ここは点数表に出てこない損なので、自覚しにくいのが厄介です。

デメリット4:守りにくくなる

鳴くと手牌の枚数が減ります。ポンやチーを2回すれば、手の中に残るのは7枚です。他家からリーチが入ったとき、安全牌を抱えて回るための余地がそれだけ小さくなります。鳴いて速くなるというのは、あがるまで押し切る前提が入った速さで、途中で降りる選択肢を先に手放しているということです。

鳴いていいのは3つの門を全部通ったときだけ

鳴ける牌が出た ① 鳴いても役が残る? いいえ ② シャンテンが減る? ③ 打点が見合う? 鳴か ない 3つとも はい → 鳴く
図3 3つはかつで結びます。1つでも「いいえ」があれば鳴きません。とくに①は絶対条件で、ここを飛ばした鳴きが初心者の最大の事故です。形が完成してもアガれない手になり、その局は何もできないまま終わります。

鳴いても残る役/消える役

鳴いても使える鳴くと消える
役牌(白・發・中・自風・場風)
タンヤオ※クイタン採用時
ホンイツ・チンイツ(1翻下がる)
対々和
三色同順・一気通貫・チャンタ(1翻下がる)
リーチ
メンゼンツモ
ピンフ
一盃口
七対子

実例:この形なら鳴く、この形なら鳴かない

鳴く例:役牌が2枚あって3枚目が出た

手牌(一部) 6 7 ↓ 他家が「中」を捨てた → ポン 鳴いた面子(公開) 役が確定 あとは形を作るだけ
図4 図3の3つの門を全部通る典型です。①役が残る(中そのものが役)、②シャンテンが1つ減る、③役牌+ドラで十分戦える打点になる。初心者がいちばんあがりやすいルートなので、ここは迷わず鳴いてください。

鳴かない例:ドラが3枚あるが役の当てがない

ドラが3枚あると、つい急ぎたくなります。ですがドラは役ではありません。役の当てがないまま鳴くと、ドラ3を抱えたまま一生あがれない手になります。図3の①で止まる形です。門前で進めてリーチをかければ、リーチ+ドラ3で満貫が見えます。急ぐほど遠回りになる、という典型がここです。

鳴かない例:鳴いてもシャンテンが変わらない

チーはできるけれど、鳴いても手が進まないことがあります。手を短くして守りにくくしただけで、得は何もありません。図3の②で止まる形です。鳴ける=鳴くべき、ではありません。

判断の早見表

状況どうする
役牌が2枚あって
3枚目が出た
鳴く。これで役が確定し、あとは形を作るだけになります。初心者がいちばんあがりやすいルートです
手が2〜8の牌ばかりで
タンヤオが見えている
鳴いてよい(クイタン採用時)。ただし1・9・字牌が手に残っている段階で鳴くと、あとで役なしに転ぶので注意
ドラが3枚あるが
役の当てがない
鳴かない。ドラは役ではありません。門前で進めてリーチをかけるほうが確実です
ホンイツやトイトイが
はっきり見えている
鳴いてよい。ただし捨て牌から狙いが読まれるので、あがれないまま終わることも織り込んで
鳴いてもシャンテンが
変わらない
鳴かない。手を短くしただけ損です
とりあえず鳴いて
形を作りたい
鳴かない。「なんとなくポン」で役なしテンパイになるのが、初心者がいちばんやる失敗です

細かい注意

よくある失敗と、その直し方

失敗1:役を確認する前に手が動く

ポンと言ってから役を探し始める形です。直し方は順番を固定することで、鳴ける牌が出たら、まず「この手の役は何か」を口の中で言ってから手を伸ばします。言えなければ鳴きません。ワンテンポ遅れても、鳴きは次巡以降にもう一度チャンスが来ることが多い一方、役なしで確定した手は取り返しがつきません。

失敗2:リーチが怖くてダマにし続ける

リーチ棒を出すのが惜しい、あるいは自分の待ちに自信がない、という理由でダマを続けると、打点が伸びないまま局が終わります。直し方は前述のとおりで、ダマにするなら曲げる条件を必ず1つ決めることです。条件が思いつかないなら、それは曲げるべき手です。

失敗3:鳴いた後に降りられなくなる

鳴いて手が短くなった状態で他家からリーチが入り、安全牌がなくて押すしかなくなる形です。直し方は、鳴くと決めた時点で「字牌を1枚だけ残す」と決めておくこと。1枚あるだけで、危険な巡目を1回やり過ごせます。デメリット4に対する、いちばん安いお守りです。

まとめ

この4行を覚えておけば、卓の上で迷う回数はかなり減ります。残りは打ちながら体に入れる部分です。

次の1アクション:実際に1局打って、鳴きの判断を1回だけやってみる。

・鳴きとリーチをゼロから学ぶ → 麻雀のいろは(第7課「リーチとドラ」・第8課「ポン・チー・カン」)
・実戦で1打ずつ評価をもらう → 雀トレ 実戦トレーナー何切るドリル

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